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「宇治川の清流が育む宇治茶―日本茶のはなし―」

ゲスト:工藤 康將さん(京都府立茶業研究所 所長)
場所:日本茶カフェ一日(ひとひ)
2007年5月27日
開催案内文の記録
今回は新茶の季節にふさわしく、私達が普段口にする「お茶」の話題です。宇治茶の栽培や機能性成分に関してご紹介いただき、身近な飲み物である「日本茶」について語り合いたいと思います。
当日の様子

今回の企画は、場所を提供してくださった日本茶カフェ一日さんからのご提案で始まりました。

「新茶の季節ですので、ぜひお茶の話題でサイエンスカフェを」
(こういったカフェ側からの企画、お待ちしております!)

そこで、お茶の栽培研究に携わっておられる工藤さんに話題提供をしていただきました。話題が日常、口にするものとあって、親しみがいつもより深いのでしょう。親子でお越しいただいた小学生のお子さんも数人いらっしゃいました。

話題は基本的なお茶の分類から。発酵(紅茶)、半発酵(烏龍)、不発酵(日本茶)とわかれるのは有名ですが、番茶・煎茶と玉露・てん茶の違いはご存知ですか?はい。栽培時に覆いをするかしないかですね。

もともと霜による品質低下を防ぐためでしたが、結果として味が良好になったそうで、これは旨み成分であるテアニンが日光をうけるとカテキン(渋み)へ変化するためだそうです。そして話題はテアニン・カテキンとカフェインの生理作用について、なぜ宇治で茶栽培が盛んになったか、収量と品質をあげるための施肥に関する研究について、と多岐にわたりました。

少し話題量が多かったので、疲れたかなと思いきや、小学生の参加者からは「お茶はいつ日本に伝わったのですか?」という質問も。議論の時間は少なかったですが、日本茶の機能成分と歴史を知る2時間となりました。

(文責:橋口)