「コミュニケーションの妙と深遠」
場所:神戸らんぷミュージアム ミュージアムカフェ
2007年8月25日
人間がいれば,いたるところで "コミュニケーション" が発生します.そのとき, 意外にいろんな問題が起こります. 今回は, システム科学の視点からよりよい コミュニケーションを研究されている吉野英知さんをお招きし, ゲームや実際の 場面のお話などを通して,コミュニケーションのもつ難しさや奥深さに迫りたいと 思います.
夏休み最後の土曜日、猛暑の中、小学生も含めて30人ほどが参加してくださいました。
今回は、異文化コミュニケーション体験ゲームで始まりました。約30人の参加者のみなさんが、 それぞれの個性の出るスタイルで参加されたようです。何人かに感想を伺うと、ゲームのしかたが 随分違っていることがわかりました。ゲストの吉野さんがゲームの解説をかねて、異文化が出合った ときに起こるコミュニケーション問題の出方と推移について話してくださいました。 その後、フリートークに。グループで歓談していただいてから、吉野さんとのやりとりの時間になりました。
コミュニケーションの定義は? コミュニケーションにぴったりの日本語は? 機械とのコミュニケーションって何? コミュニケーションはほんとに必要か?などの疑問が呈されたり、科学者とのコミュニケーション、科学者のコミュニケーション能力やコミュニケーション上の特徴が話題になりました。
システム科学とは、あまり聞き慣れない分野です。それは何なのか、ずばりこれだという定義があるかというと、実はまだ専門家も最初にうーんとうなる分野のようです。
吉野さんは現象を要素に分解・分析していく従来の科学のアプローチでは扱いきれないで滞っている「難しい」コミュニケーションの改善を目指す気鋭の大学院生。 コミュニケーションで使われている言葉のデータを解析する「コミュニケーション科学」の枠に留まらず,コミュニケーションの改善を組織の問題解決にどう役立てていくか,システム全体を考える工学的アプローチから研究を行っておられます.コミュニケーション環境と人間と機械との関係に注目し、人間同士,人間と機械がお互い気持ちよく仕事をするにはどうするか,などが今後の研究テーマになるそうです
吉野さんのお人柄とトークがとても楽しく、笑いの絶えないあっという間の2時間でした。(櫻井)
参考リンク:
●吉野さんブログ「よしのひでとも ひとりごと」 http://plaza.rakuten.co.jp/yoshinohidetomo/
●京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻共生システム論分野 研究室ホームページ http://www.symlab.sys.i.kyoto-u.ac.jp/
●同研究室が関係するラジオトークへのリンク http://kyoto.fm/bonzecafe/voice/120/03.mp3