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「理科教科書のこれまでとこれから」

ゲスト: 左巻健男さん(同志社女子大学 現代社会学部)
場 所: 神戸らんぷミュージアム ミュージアムカフェ
日 時: 2007年10月7日(日) 14~16時
開催案内文の記録

全ての人が、必ず通る科学への入り口・理科教育。新聞やテレビで報じられ ているように、現在その理科教育が岐路に立たされています。また、 政府直属の教育再生会議では「薄すぎる教科書の見直し」なども提言されて います。しかし、本当に内容は不充分なのでしょうか?昔の教科書は今の ものと比べてどうだったのでしょうか? 今回のカフェでは、理科の教科書作りにも携わっておられる左巻健男さんを お招きし、理科教育の変遷について語って頂くと同時に、皆さんにも実際に 小学校の理科の教科書を手にとってご覧頂く予定です。

当日の様子
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今回のカフェは、予定ではミュージアムカフェで行う予定でしたが急遽、変更になってしまい、参加者・関係者の皆様にはご迷惑をおかけしました。しかし、新しくお借りした会場も暖かみがあって、趣があったのではないかと思います。秋とは言え、まだ少し暑さの残る中、30名近くの方がご参加下さいました。


ゲストは、同志社女子大学の左巻さん。非常に著名な方で、お忙しい中を快く引き受けて頂きました。当日は墨塗り教科書に始まる戦後の教科書のお話から現代の教科書、そして、これからの理科教育といった、多くの内容が紹介されました。昔の教科書は、日常でありそうな場面から問題提起をしていくことや、現代の教科書は写真や絵が多く、絵本のようにきれいだけれども、内容がうすくて点字に翻訳できないといった話など、興味深い話が盛りだくさんでした。

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そのため、時間が不足気味で参加者からゲストに向けての質問の時間や、ゆっくりと教科書を読んで頂く時間が足りなかったと思われます。しかし、実際に教科書を読んだ方からは、内容の少なさから、これからの子供達を憂える意見が見られました。今回のサイエンスカフェの目的が教科書を手に取って読んでみて、自分なりの意見を持つということであったので、その目的も少しは達成できたのではないかと考えます。


当日の話題にも出ましたが、いわゆる「ゆとり教育」が見直される方向にあるようで、今後もその動向を見守っていきたいと思います。

(文責:勝野)