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「有機農業と棚田のサイエンス〜科学や環境とのつながりとは?〜」

ゲスト: 永菅 裕一 さん(棚田LOVER's理事長)
日 時: 2009 年8月23日(日) 午後3時~午後5時
会 場: 神戸酒心館ホール「豊明蔵」
開催案内文の記録

ポスター(992kb, PDF)

皆さんは美しい棚田に行かれたことはありますか?現在その棚田が放棄され、失われていることはご存知ですか?また有機農業とは実際にはどのような農法(育て方)で、どのように生態系や環境保全につながっているのでしょうか?有機農業、オーガニック、スローライフ、エコ、棚田、いろんなキーワードがあふれる中で「これって本当に環境にいいの?」と疑問をもたれる方もいるかもしれません。

今回はESDカフェとして科学と環境のつながりに注目し、市川町で有機農業を実践されている棚田LOVER's理事長の永菅裕一さんをお招きして、有機農業と棚田の価値や魅力をお話いただきます。

当日、永菅さんが栽培された野菜やお米の紹介(一部販売)もあります。お楽しみに!

【当日の様子】

今回のカフェでは、ゲストの永菅さんの提案で、参加者全員の自己紹介から始まりました。お話のはじめには、日本の自給率や食糧問題について取り上げられ、生態系の保全・保水・地崩れ防止効果など、自然界における棚田の役割についてスライドを交えて紹介して頂きました。また、棚田での田植え・稲刈り体験などをはじめ、棚田LOVER’sの活動をビデオで見せていただき、市販のトマトと、永菅さんが棚田で育てられた農薬を使っていないトマトの食べ比べも行われました。参加者の方々からは「農薬を使っていない方が甘い」、「香りが良い」などの声があがり、環境に配慮した持続可能な農業の良さを舌でも実感することが出来ました。

休憩時間、美味しいケーキと飲み物、酒心館の方が用意してくださったきき酒を楽しんだ後は、若い世代や退職者の方々による新しい農業の形や、価格競争の中で有機作物の良さをどのように消費者に伝えていくかなど、具体的な課題について熱いディスカッションが繰り広げられました。

カフェの後には、永菅さんが栽培された野菜やお米などの販売もあり、盛況のうちにお開きの時間になりました。

ESDカフェにふさわしく、ゲスト・参加者全員で、これからの農業をじっくり考えて議論することができました。

(文:神谷麻梨)