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「進化論を語ろう!ドーキンスとグールド、どっちがエライ?」

ゲスト:戸田山 和久 さん (名古屋大学情報科学研究科)
日 時:2010年10月24日(日)14:00から16:00
会 場:UCCカフェコンフォート 神戸市庁舎店
開催案内文の記録

ポスター(532KB, PDF)

『利己的な遺伝子』で衝撃を与えたリチャード・ドーキンス、『ワンダフル・ライフ』
で私たちを魅了したスティーヴン・ジェイ・グールド。どちらも、現代進化学の素晴
らしいポピュラライザーです。どちらも、地球上の生物が単純なものから徐々に進化
してきたこと(進化の事実)に同意し、その事実を認めようとしない創造説論者に対し
て容赦ない批判を行ってきました。でも、2人とも進化論の味方だから同じようなも
んだろう、と考えたら大間違い。進化がなぜ起こるかのメカニズムの理解(つまり進
化の説明)、とりわけ遺伝子突然変異の役割や、自然選択のもつ説明力について、
2人にはまるっきり正反対と言って良いほどの違いがあります。そして、この違いは、
19世紀末のダーウィンとオーウェンにまで、さらにもっと前にまでさかのぼることが
できる、生物の形態をどう説明するかについての大きな対立の現代版なのです。
進化論の味方にして有能なサイエンスライターとして、いっしょくたにされがちな
2人のホントウの違いについてお伝えし、遺伝子、進化、構造、適応といった概念に
ついて考え直してみようと思います。