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「からだを守る白血球の七変化」

ゲスト:通山由美さん(姫路獨協大学薬学部医療薬学科)
場所:喫茶みんと(姫路市本町商店街68番地アトリエ剣2階)
2008年9月23日
開催案内文の記録
血液の中には、赤血球、白血球、血小板という血液細胞たちが存在しており
私たちの体を巡っています。
中でも白血球には色々な種類があり、微生物などが体に入った際、
その微生物を食べ、殺菌し、分解して体を守る役割りをしています。
白血球は細胞の形をいろいろに変化させながら、
体を守る働きを果たしていますが、
いったんその機能が失われると様々な病気になってしまいます。
今回は、これら白血球が実際に動く様子と、その機能に必須な分子を探索する
研究方法の一端をご紹介します。



当日の様子

9月23日午後,喫茶「みんと」にて「サイエンスカフェはりま」第1回が開催されました。 ゲストは姫路獨協大学薬学部の通山由美さん。
「生体を守る白血球の七変化」と題して,白血球や研究室について,動画を交えながらお話いただきました。 参加者の多くは女性で,健康への関心から来場されたとのこと。

白血球は好中球,マクロファージなど免疫にかかわる血液細胞の総称です。 好中球が活発すぎると炎症の原因となりますが,生体はマリファナ様物質を放出し好中球の活動を抑えることができます。 マクロファージは異物を食作用により消化します。破骨細胞はマクロファージの一種で,自己の骨を消化する働きを持っています。骨は骨芽細胞による新生と破骨細胞による破壊のくり返しにより日々更新されていますが,このバランスが崩れると関節リウマチや骨粗鬆症などの疾患に陥ります。

通山さんは「破骨細胞はATP刺激を受け取り活動する」という仮説をたて,検証を行っておられます。 ディスカッションでは研究に関する質問から健康に関する質問まで幅広い質問が出ました。話が難しいとの感想を持った参加者がおられたので,今後より気楽に質問を出せるような雰囲気を作っていく必要があると感じました。